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NPO法人北海道エンブリッジは2012年にスタートし、札幌の面白い企業と大学生の橋渡しをする「長期インターンシップ」のコーディネートをしています。北海道にはその業界に新しい価値観を作っていく面白い取り組みをしている企業がたくさんあって、しかし一方で大学生になかなか知られずにいました。そんな企業の「やりたいけど、まだできていないこと」をプロジェクト化し、大学生が挑戦する機会としてマッチング&サポートをすることがエンブリッジの取組みです。活動は大きく3つのTEAM(プロジェクト開発TEAM、学生文化TEAM、広報戦略TEAM)に分かれて行っています。改めてスタッフの江川と河合さん(元エンブリッジ研修生)から、2016年4月から5ヶ月間「プロジェクト開発TEAM」リーダーとして活躍していた渋谷海斗さんにお話を伺いました。
就職先はどんなところですか?
インターネット広告代理店です。業務は営業で、仕事内容はデジタルマーケティングを駆使し、お客様の課題解決をすることです。マーケティングの力でお客様の売上を最大化することがミッションです。
どうしてその会社を選んだんですか?就職活動の様子をお聞きしたいです。
就職活動を始めて早い段階である会社から内定を頂きました。そこは社員数も多くて、同期も有名大学出身者ばっかり。まだ選考中の時期から人事の方に気に入ってもらえて飲みに連れてっていただいたこともありました。数年営業をやった後に人事に異動して将来は人事部長になるコースまで提案されていました。
すごいですね。エリートコースじゃないですか!
でもこの環境に身を置くのはぬるま湯に浸かるようなものだと感じました。自分はもっと刺激的な環境に常にいたいって。1ヶ月くらい悩んだ末に就職活動を再開し、今の会社と出会いました。今の会社は社員の誰もが「お客様の立場に立って考える」ことを第一優先にしていました。ここなら自分も仕事に打ち込めると感じて決めました。最終的な決め手は一緒に働く人ですね。
最初から営業がやりたいという思いで就職活動をしていたんですか?
自分は“橋渡し”のような存在になることが好きでした。今の会社では、営業として、お客さんの売上を拡大するため様々な方法の中から最適なプランを提案します。様々なサービスの中からお客様に最適なプラン二ングを行うことはお客様にとっての“橋渡し”だと思います。エンブリッジでの活動も、学生と企業の橋渡しが中心だったと思います。
エンブリッジのインターンではどのようなことをしていましたか?
企業開拓チームとしての活動がメインの一つでした。インターン受け入れ先の候補となる企業を選出し、綿密に企業研究をした上でアポイントを取るためのメールを送ります。アポイントが取れたら実際に企業を訪問してインターンシップの企画提案をします。
個人的な考えですけど、エンブリッジの活動って明確な達成目標が見えにくいって感じることが多いと思うんですよね。学生や地域の“活性化”という抽象的なものを目的としている点や、学生の教育に関わっていながらも塾と違ってテストの点数などで数値化できない点など…。その辺りについてはどのように考えて活動していましたか?
まさにその通りだと思います。現状としてはエンブリッジの活動も広まってきて、企業側の方からインターンシップに興味を持ってくださることも多くなりました。そのような状況の中で、企業とマッチングできるようなやる気のある学生の確保が課題です。なのでインターンシップに興味を持ってくれる学生を増やすことが大きな目標の一つでした。
何か学生の皆さんにメッセージはありますか?
僕は大学生にとっての部活やサークルやバイトのような課外活動の選択肢のひとつとしてインターンシップを捉えてほしいです。別にインターンシップをしないで、サークルやバイトに打ち込むことは全然構わないと思う。けれどもし打ち込めるものが何もないならインターンシップという選択肢があるよってことを知ってほしい。何もしないのは本当にもったいないことだから!
大学時代は何に打ち込んでいましたか?
僕はよさこいサークルに入っていました。全国各地を回って踊りを披露させてもらうんだけど、そこで出会った大人たちがみんなすごく楽しそうだったのが印象的でした。たくさんの人とコミュニケーションをとる機会が多かったので、人の懐に入ることが強みになりました(笑)
逆に渋谷さんに弱みってあるんですか?私からしたら完璧に見えますよ。
僕は目標指向性が弱いってよく言われる。PDCAサイクルを回すのが苦手です。
今回のインターンで目標は達成できましたか?
達成できなかったね…当初は1か月に1社契約が目標でした。けれど現実は5ヶ月で2社の提案に終わりました。
5ヶ月間を振り返ってみて、どうすれば目標を達成できたと思いますか?
準備することです。企業と打ち合わせするにも提案するにも、準備の重要性を感じました。しっかりと準備できていれば自信を持って話せる。準備不足だと自信を持って話せないので、相手にも不安が伝わってしまうし、それでは契約もできないと感じました。
渋谷さんにとって「働くこと」って何ですか?
代表の浜中さんの言葉を借りるけど、やっぱり「人の役に立つこと」だと思います。お金の対価は「ありがとう」だから。
最後に、将来の夢はなんですか?
自分の大好きな人やもののために働きたいかな。お世話になった人に恩返ししたいって気持ちが強いです。恩返しできるような“でかい人間“になるために、今はチャレンジングな環境の中で知識や経験やスキルを身に着けたいです。それと、60歳になっても80歳になっても元気で生き生きしてたい!(笑)
渋谷さんは大学の先輩でもあり、エンブリッジの先輩でもあります。温かい笑顔で私をエンブリッジに受け入れ、見守ってくれました。時には後輩に厳しい指導をする一面もあったり、イベントやミーティングの時はみんなをぐいぐい引っ張っていってくれたり…渋谷さんがいないエンブリッジは考えられないくらい大きな存在でした。渋谷さんが新たな世界に踏み出すためにエンブリッジでの活動を終えた今だからこそ、私たちも渋谷さんに負けないくらいパワフルに活動していきたいです。5ヶ月間、本当にお疲れ様でした!