こんにちは!北海道エンブリッジ、インターン生の田中です。11月3日(金・祝)に「CHALLENGE CONFERENCE 2017 SAPPORO」を開催しました。今回、企画や運営に携わったので、簡単にイベントの様子をご紹介したいと思います。
■「CHALLENGE CONFERENCE 2017 SAPPORO」とは?
テーマは「10年後の未来から今必要なチャレンジを考える」。
「人口減少や高齢化社会、技術革新に国際競争も激しく、大手企業の倒産や、過去にうまくいった体験がこれからも通用するとは限らない、不確実性の高い、複雑で先の読めない時代になってきました。東京オリンピックからスタートする2020年代、この変化の大きな時代の中で、私たちは何をする必要があるでしょうか。自分の暮らしや、大切な人たちの生活を守っていくために、私たちの暮らす札幌は、どのようなことが求められているのでしょうか。」
「NPO法人北海道エンブリッジはこれまで、仕事を通じて『地域のより良い未来をつくる人』を増やすことを目的に、一次産業や福祉、観光、IT、ものづくりなど、様々な分野で先駆的に取り組む起業家の元に大学生を送り出す活動をしてきました。本イベントでは、企業や行政、大学、大学生、高校生など立場に関係なく、地域に住む一人一人が『これからの北海道は絶対に良くなっていく』と信じられるために、10年後の未来をつくる”今”必要なチャレンジについて議論したいと思います。議論を通じて、参加者のみなさまの2018年度の事業や活動の計画が、これまでの延長線上とは違う視点が得られ、深化できる時間になればと思っております。」
というコンセプトのもと、開催をいたしました。詳しくは、Facebookイベントページをご覧ください。
■イベントの内容
講師として東京から株式会社エンパブリック代表取締役・広石拓司さんをお迎えして、北海道で先進的な取り組みをされている方のプレゼンや、SDGs(持続可能な開発目標)-17項目の10年後を考えるというワークを行いました。
【概要】
イベント名:CHALLENGE CONFERENCE 2017 SAPPORO
日時:11月3日(金・祝)13:00~17:30
場所:インタークロス・クリエイティブセンター(ICC)1Fクロスガーデン
参加者:高校生1人、大学生19人、社会人27人
主催:NPO法人北海道エンブリッジ
後援:No Maps実行委員会、インタークロス・クリエイティブセンター(ICC)
はじめに、NPO法人北海道エンブリッジ代表理事・浜中裕之より「エンブリッジの取り組みと開催目的」をお話いたしました。若者と先進的な取り組みをしている「師匠」を長期インターンという形でつなげることで、農業・福祉・観光など様々な分野で面白いチャレンジを生んでいます。「CHALLENGE CONFERENCE 2017 SAPPORO」は私たちにとっても初めての試みでしたが、このイベントをキッカケに皆さんと未来の札幌や北海道をつくる、面白いチャレンジを増やすキッカケにしていければと思っています!
その後、株式会社エンパブリック代表取締役・広石拓司さんに、企業のビジョンや時代の変化についてお話していただきました。「2011年度にアメリカの小学校に入学した子供たちの65%は大学卒業時(2027年)に今(2011年)に存在しない職業につくだろう」という研究結果や電気自動車へのシフト、オーガニック食品への注目などを交えながら、わかりやすく説明していただき、ありがとうございました!過去の正しさではなく、小さな変化に敏感になりながらチャレンジしていきたいと感じました。
次に、「今、北海道で行われているチャレンジ」ということで、4人のプレゼンターに現在の取り組みを紹介していただきました。1人目は、エンブリッジの長期インターンを受け入れてくださっている、株式会社ハルキ取締役開発室長の鈴木正樹さんに「北海道から見た林業」というテーマでお話いただきました。木の高齢化によるCO2の吸収とO2の排出量低下の観点から、積極的に「木づかい」をしていくことが重要であり、さまざまなプロジェクトを敢行しています。
2人目は、北海学園大学経済学部准教授の大貝健二さんに「未来に求められ大学の役割と地域の関わり」というテーマでお話いただきました。地域に資する人材の育成を目的に、エンブリッジや現地コーディネーターの坂本さんと協働して、3年単位で天売島の当事者としてプロジェクトを提案する授業を行いました。2025年の大学像としては、豊かな地域社会の創造に貢献できる人材の育成や学生のポテンシャル醸成、第一線の研究が共存する状態を目指しているとのことで、これからの大学の在り方がどう変化していくのは興味深かったです。
3人目は、エンブリッジを通し、NPO法人チャレンジドでインターンしている藤女子大学4年の宮武真子さんに「障害者雇用の現状とこれからの取り組み」というテーマでお話いただきました。外来の障害者で民間企業で雇用されている人の割合は、身体障害者のうち28%、知的障害者のうち23%、精神障害者のうち1,7%となっています。精神障害者の雇用問題の解決に向けて取り組んでいるNPO法人チャレンジドのお話、宮武さんのインターンの活動内容をお話いただきました。
最後に、No Maps 事務局 事務局長の廣瀬岳史さんから「街に、未来を、インストールする。No Mapsの取り組み。」というテーマでお話いただきました。No Mapsは新たなビジネスを生み出し加速させるための場を提供することを目的に、先端テクノロジーや斬新なアイデアなどを軸として「新しい価値観」、「新しい文化」、「新しい社会の姿」を提案しています。 今年のメイン会期は10月5日~15日まで開催され、Conference、Exhibition、Event、Meet-up、Experimentの5つのプログラムが実施されました。 宇宙ビジネスの将来について議論を交わすシンポジウムや「大企業とベンチャー企業の共創」をテーマに掲げたビジネスミートアップの開催、札幌中心市街地での自動走行パフォーマンスなどが行われました。
続いて、先ほどのプレゼンターの方々に加えて、株式会社エンパブリックの広石さんと弊社代表理事の浜中を交えて「業界のNEXT STAGE」というテーマで、クロストーク。プレゼンの中では聞ききれなかった内容を深く掘り下げた質問に、興味深く聞き入る方々も。
▲写真左から:株式会社エンパブリックの広石さん、No Mapsの廣瀬さん、NPO法人チャレンジドの宮武さん、北海学園の大貝さん、株式会社ハルキの鈴木さん、弊社代表理事の浜中
クロストーク終了後は広石さんに基調講演をしていただいた後は、SDGs(持続可能な開発目標)-17項目のテーマにしたグループワーク。17項目の中から興味のあるアジェンダを選んでいただき、グループに分かれてテーマについて話し合うディスカッションが行われました。どのグループも大変盛り上がっており、終始賑やかな雰囲気で進んでいきます。
そして最後に、イベントを踏まえて一人一人が未来に向けてどんな事にチャレンジしたいと思ったか、「MY CHALLENGE」を考え、発表していただきました。
ワークを終えてイベントは一旦クロージングとなり、最後はフードやドリンクを楽しみながら、参加者の皆さんが自由に交流いただける交流会。「美味しい食事と飲み物で楽しんでもらいたい」という思いから、今回はインターンシップの受入企業としてのパートナーでもある株式会社FULLCOMMISSION様、HOTEL NUPKA様にケータリングとドリンクのご協力をいただきました。
株式会社FULLCOMMISSIONとは、現在、札幌駅、中島公園駅付近に、2店舗を展開しているゲストハウス「Ten to Ten」を運営している会社です。そして実は今までケータリングのサービスがあったわけではなく、なんとこのイベントを機にケータリングのサービスを始める可能性があるとのこと!第1号となる今回、お越しいただける方はイベントの中身だけじゃなく、美味しいフードも楽しんでいただきました。
料理のご紹介もしていただいたのですが、食材・味へのこだわりはもちろん、今回は”インスタ映え”をテーマに今話題の”萌え断”サンドウィッチなど、とても素敵な料理をつくっていただきました。また、手作り生チョコもとろける美味しさで大好評で、すぐになくなってしまいました。「Ten to Ten」のみなさま、素敵なお料理を本当にありがとうございました!
また、ドリンクは「旅のはじまりのビール」をご用意。2016年3月、北海道十勝地方で開業したHOTEL & CAFE NUPKAを訪れるゲストのために作られた〈旅のはじまりのビール〉。エンブリッジが日々お世話になっているNUPKAさんにお願いして、今回のイベントの交流会にて、お一人様一本ずつ、ご用意いたしました。ドイツ麦酒純粋令(麦芽・ホップ・酵母・水以外に何も足さない古来からの醸造法)を守って醸造された日本人好みのピルスナータイプ。ふくよかな麦の香りとコクが口の中に広がり、何杯でも飲みたくなるビール。
*FBページ : https://www.facebook.com/tabibeer/
一つの大麦畑で収穫された大麦のみを使用する日本では珍しい「シングルモルト」のクラフトビールで、2016年にはフードアクションニッポンアワードも受賞。オンラインショップでも販売しているので、気になった方はぜひ見てみてくださいね。
乾杯の音頭は、株式会社ハルキの鈴木さんにとっていただきました!いつもありがとうございます。
交流会では、旅のはじまりのビールを片手に、さまざまな方々が交流を楽しむ様子が見受けられました。
■「MY CHALLENGE」の一部をご紹介!
ワークショップの最後に、一人一人に書いてもらった「MY CHALLENGE」には、素敵な言葉が並んでいました。本当は全員ご紹介したいところですが、一部ご紹介させていただきます。
【 大学生編 】
▲ 「色々なものの在り方を考えておく」と書いてくれたのは、理科教育に興味があり、現在ゲストハウスで理科教室なども開催している大澤くん。
▲ 「北海道から日本。そして世界へ。地元に貢献できる人材へ」と書いてくれたのは、株式会社ハルキでインターン中の篠原さん。
▲ 「様々な事があるのを今回知った。なので、興味のない分野にも手を出して、予備知識として知っていきたい!」と書いてくれたのは、将来牧場を開きたい!という木下くん。
【 社会人編 】
▲ 「若者のソーシャルなチャレンジを応援する」と書いてくださったのは、まさに現在インターン生・宮武さんを受け入れている、NPO法人札幌チャレンジド代表の加納さん。
▲ 「しもかわを、楽しい田舎のモデルに!」と書いてくださったのは、NPO法人森の生活・代表の麻生さん。
▲ 「地域商社の自立自走」と書いてくださったのは、株式会社沿海調査エンジニアリングで働きながら、今年10月1日に設立された株式会社KITBLUEのプロジェクトマネージャーを務める徳間さん。
【 番外編 】
今回のイベントは「高校生にも来て欲しいね」と話していたのですが、なんと一名、参加してくれました!(とても嬉しかったです!)
▲ 「話す。行き止まりになる前に話すことで新しい道を見つける」と書いてくれたのは、「高校中退をネガティブからポジティブに」と思い、現在は学びを求めながら社会を放浪している、高校生の千葉くん。
■イベントを終えて
今回イベントを開催させていただき、学生だけではなく他の分野に取り組んでいる社会人の方々と一緒に、社会問題について考えるという貴重な機会をキッカケに、普段自分が取り組んでいる問題の捉え方を見直すことができました。
「CHALLENGE CONFERENCE 2017 SAPPORO」が、ご参加いただいた皆様にも、チャレンジのキッカケや助けになっていれば幸いです。また、今回は多くの方々からご協賛をいただき、まことにありがとうございました。継続した次回の開催につなげていきたいと思います。ご参加していただいた方々、登壇していただいた方々、当日運営を手伝ってくださった方々、Ten to Ten様、HOTEL NUPKA様、広石さん、本当にありがとうございました!
(北海道エンブリッジ インターン生:田中 桂樹)