REPORT

【mocteco 2期生 インタビュー】「勇気を持って踏み出す0.5歩目」畠山陸さん

創業支援サポートプログラム「mocteco」2期生の声をご紹介します。moctecoにエントリーした動機や、実際にやってみてどうだったか、自分の中で生まれた変化などを教えていただきました。


畠山陸 さん

mocteco 2期生

小樽商科大学商学科 2年(休学中)(エントリー当時)


Q1.moctecoは何で知りましたか?
大学1年時からNPO法人北海道エンブリッジの浜中さんにお世話になっていて、ベンチャー企業でインターンをしていたこともありました。その繋がりからmoctecoを知りました。

Q2.なぜmoctecoにエントリーしようと思ったのですか?
インターンなどでいろいろなプロジェクトや経験を経て「自分で0からプロダクトを作る一連を一通りやり切ってみたい」と思っていた時にmoctecoの募集を知り、良いタイミングだと思い応募しました。
海外でのプロジェクトやチーム内に西洋人メンバーが多かったこともあり、日本での正しいやり方については全然精通していなかったことが不安要素でした。そのためmoctecoのサポートやアドバイスはその不安要素を解決できると思い応募を決めました。

Q3.moctecoにエントリーする前はどんなことをやっていましたか?
休学して、ベトナムでhostelの立ち上げや1ヶ月単位で海外を転々としてみたり、東京で宿泊やテクノロジーを勉強したり、地方創生のプロジェクトをしたりなど将来の自分のワークライフ形成の模索をしていました。同時にグローバル視点の経験を積みたいのもあり、独学でプログラミング、デザイン、英語を勉強しながら自分の学びのスタイルの確立することに努めていました。

▲ベトナムでのhostel立ち上げ活動の様子。(写真左が畠山さん)

 

Q4.moctecoに参加してみて、どんな変化や進化がありましたか?
気持ちの変化が大きくありました。この思想、やり方、スタンス、好き/嫌いがはっきりしました。嫌いだからその問題に目を背けるとわけではなく、好き嫌いがはっきりしたおかげで自分のモチベーションの管理の仕方や物事に対しての向き合い方を考えれるようになりました。自分の好きに対しては素直に、嫌いには視点の変換や柔らかい気持ちで向き合うことで、今では自己管理の質が徐々に上がっているように感じます。

Q5.moctecoを通じて、成長を感じたことはありますか?
海外のスタートアップのプロセスと日本のプロセスの違いがはっきりとわかり、たくさんの気づきと葛藤する経験を得られました。正直ずっと前に進めず立ち止まっているように感じて成長できた実感はあまり得られていません。ただ、mocteco期間中に自分やチームが無意識的に避けていた部分や弱みに対して正面から向き合う機会が何度もあり、その中での気づきと葛藤する経験は、将来の自分の成長のためのタメになったのではないかと思っています。

Q6.一番印象に残っている出来事を教えてください。
合宿中に出された課題で、「自分たちのサービスで産まれる理想の瞬間とは何か」考えた夜が印象に残っています。難しい課題ってわけではないけれど、シンプルだからこそいろんな視点で自分のサービスや考え方に向き合えた時間でした。

いつの間にか没頭して頭の中でプレストしながら妄想していたのを覚えています。そのサービスで自分の思い描く理想の瞬間は実は独りよがりだったり、また本当は自分の理想ではなく他の人にとっての理想の瞬間であったり…。自分の本当の理想と他にとっての理想の乖離の拡大と収束を繰り返しさせていくことで、ある時はっと思考がクリアになり、スッキリした瞬間がありました。

Q7.全4回開催した「mocteco kick off」「mocteco day」「demo day」はどんな時間でしたか?
moctecoでのプロジェクト以外にも仕事があったり、個人的に壁にぶつかっていたり、とにかく悩むことがあり中々自分の頭の中が整理整頓されている日や時間はありませんでした。(今もよくそうなる時ありますが、、、汗)moctecoの合宿やdemo dayはそんな僕の頭の中の散らかっていること関係なく、自分のプロジェクトに向き合わなければいけない時間になります。メンターの皆さんに支えてもらっていて、他のmoctecoのメンバーもいる中で自分だけ他のことに気を取られている暇もなく、1つのことに没頭しなければいけないです。そんな時間や機会が定期的にありスケジュールの中での一区切りを作れることで、なんとかパンクせずに済みました。

特にdemo dayは、リアルにリスナーの反応や会場の空気感を感じれるので時間の密度はとても濃かったです。プレゼンスライドの出来や内容の充実性に関係なくその場の熱量でプレゼンの評価が左右するような学校の授業とは全く違う現場感・リアル感は、何度経験しても怖いなって思いますし、その緊張感を実は楽しんでいる自分に気づく感覚も新鮮に感じます。バンジージャンプをする直前のような時間を数時間体感しているようでした。

▲mocteco day はゲストハウスを貸し切り、1泊2日の合宿形式で行われます。

 

Q8.学生向けのプログラムなどがたくさんある中で、moctecoが違うと感じるのはどこだと思いますか?
個人的には、スケール感のコントロールがちょうどよく他のプログラムとは違うように感じます。他のプログラムならば、学生のやる気を爆発させようとしたり、上手くのせることで大きなゴールを目指させるような印象があります。ギラギラした学生をつくるようなイメージです。moctecoはもちろん大きなゴールを見据えたアドバイスやサポートを持つ一方で、地に足をつけたメンタリングをしてくれていると思います。地方学生としてローカルに根差すような方向性とグローバル展開など、よりプロジェクトを大きくする方向性のバランスを取ってくれました。

結果的に、それが自分に対しての自己評価の仕方にも影響した気がしています。大きくゴールを見て自分を駆り立てて自信を持たせつつも、自分を急かせすぎない安定させる思考で自分を適切に近い評価ができたと感じました。気持ちやモチベーションの安定のためにも必要な感覚だと感じています。

Q9.エントリーしてよかったと思うこと、参加したからこその出来事があれば教えてください。
上記でも書いたとおり、自分の見えていなかったことへの気づきや気持ちの管理でとても助けられました。理想を見つつも現実を見るのは、いくらすごい人でも難しいと思います。客観的に見ながらも後押ししてくれるメンターさんや同じ境遇で頑張っているmoctecoメンバーの存在だけでも大きな支えになり、参加して良かったと感じます。

Q10.あなたにとってmoctecoとは?
勇気を持って踏み出す0.5歩目だと思います。

起業(プロジェクトを始めること)は易しくシンプル。しかし、その分重く、難解です。起業への一歩のハードルは事実低いです。ただその一歩がすごく重いと思います。それをスッとサポートしてくれながらも、早くこのハードルを越えさせるためのdemo dayのようなプッシュをしてくれ、自分で一歩目が踏めるきっかけがmoctecoだと思います。

Q11.今後moctecoが札幌でどのように広がっていくといいなと思いますか?
ボストンのエコシステムのように、札幌のエコシステムの一端になるといいなと思いました。

ボストンのように大学(教育、最新の研究)、政府(リソースの支援、資金)、民間(実行、オペレーション)の密な連携と関係を札幌で作れれば、より面白いことを早くかつ大きくできるはずです。

この三画と最も接地面が広いのが学生であり、moctecoがその接着剤的存在になることが理想かなと個人的に思っています。トビタテ留学JAPANのように学生にとっての頼りどこでもあり、mocteco出身ということがステータスとなるといいなと思いますし、自分たちがその実績になれるよう頑張って行かなきゃいけないなと感じています。

Q12. 最後に、これからの目標や取り組もうとしている事、「こんな世の中にしたい」というビジョンを教えてください!
コロナウイルスの社会的影響から、元々予定していたことなど大きく方向転換をせざる終えなくなってしまいました。ただだからこそやってみたいことや次やることが見つかりその準備をしている段階です。ずっと好きだった宿泊業に携わりながら、個人のスキルアップを目指していきます。近い将来に、自分のデザインとテクノロジーのスキルを活かし新しい体験をゲストにプレゼントできるホテルをつくること、アフターコロナの「泊まる」の在り方を創るサービスを立ち上げることを実現させようと思っています。

世の中も旅行離れになって宿泊業は生き残るのはかなりタフになると思います。この異常事態がもたらす非日常で新しい旅行の在り方、「泊まる」の再定義をし、旅行宿泊業界に明るい未来が見える世の中にしたいです。これからの世界の動きは想定できないけれど、このイレギャラーを楽しみながら自分の将来の目標の達成と再び海外を拠点に生活できることを願って努力していきます。


畠山陸

小樽商科大学2年(休学中)。ゲストハウスに出会い宿泊業など”旅”の分野に興味を持つ。海外を旅しながらの生活やベトナムでHOSTELの立ち上げを行い、これからのワークライフの在り方を模索。その後札幌・東京で宿泊施設に勤めながら、旅行者に向けたサービスをmocteco を通じ計画するなど日本での”旅”の可能性に対し取り組む。現在はWeb/デザイン制作をしながら、今夏から関西を拠点とするブティックホテルベンチャーで働く。

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